
Chromebookが気になる。でも保存容量少ないし…そもそも「クラウド活用パソコン」ってどうなの?Windowsと違いすぎて、イメージがわかないなぁ。。クラウド活用のメリット・デメリットを知りたい。
こういった疑問に答えます。
- Chromebookでクラウドを活用するメリット・デメリット
この記事を書いている私は、Lenovo Chromebook S330を、400日以上使っています。
2020年1月のWindows7サポート終了時に「なんか良いパソコンないかな」と探していた時に、初めてChromebookと出合いました。
400日以上Chromebookを使ってきた率直な印象は、合理的なマシンです。特に「クラウド活用」の考え方が画期的で、「惚れた」といっても良いかもしれません。笑
といってもクラウドサービスには、メリット・デメリットの両面が存在します。その辺りについて、冷静にポイントを押さえていきましょう。
実際にChromebookでクラウドサービスを利用しているご自身の姿をイメージしながら、お読みください。(´ω`).。oO
Chromebookクラウド活用のメリット

はじめに、Chromebookでクラウド技術を活用するメリットから見ていきましょう。
ざっくりまとめると、下記のとおり。
- パソコン本体が重くならない
- データが自動で保存される
- 複数デバイスで作業を引き継げる
- デスクトップが美しい
- 不具合が起きても即、復活
順に見ていきます。
パソコン本体が重くならない
Chromebookには、システム領域が圧迫されにくいメリットがあります。データは基本的に、クラウドストレージに保存するからです。
従来のWindowsパソコンでは、パソコン本体に内蔵されているHDD・SSDにデータを保存するのが当たり前でした。
一方のChromebookは、Googleドライブなどのクラウドストレージ(ネット上のデータ置き場)を利用します。そのため、パソコン本体のローカルストレージ容量は小さくても問題ありません。
私が使用しているLenovo Chromebook S330の保存容量は、32GB〜64GB。512GBや1TBが当たり前のWindowsパソコンとは、まさにケタ違いですね。
かといって、Chromebook本体にデータをまったく保存できないわけではありません。
「ローカル」と「クラウド」の使い分けが、Chromebookを使いこなすポイントかなと思います。
データが自動で保存される
ほとんどのクラウドサービスは、データを自動的に保存してくれます。
最近気づいたのですが、Chromebookで作業をしていると「上書き保存」のボタンをあまり押さないんですよね。
利用しているクラウドサービスの方で勝手にデータを保存してくれるので、ユーザー(私)は、集中して作業に取り組めます。
実はこの文章を作成している最中、強制的に電源が落ちる不具合に遭遇しました。けれどクラウドツールで執筆していたので、作業内容は失われませんでした(良かった…)。
リアルタイムにデータを自動保存してくれるクラウドサービスは、面倒くさがりの人に向いてるかなと思います。笑
複数デバイスで作業を引き継げる
クラウドサービスには「同期」という便利機能があります。
クラウドサービスはインターネットを介して「同期」されるため、ネット環境があれば、あらゆるデバイスで作業内容を引き継げます。
「スマホで書いたメモをパソコンで本格的に文章にする」など、複数デバイスの使用を前提に作業できるのはうれしいですね。
相性がいいので、私は
- パソコン:Chromebook
- スマホ:Android(Android Oneシリーズ)
といった感じでGoogle製品にそろえ、クラウドサービスやAndroidアプリを使いまくっています(俺、お金が貯まったらGoogle Pixelと結婚するんだ…)。
Chromebookを使うなら、スマホやタブレットの活用も検討すると良いですよ!
デスクトップが美しい
データはクラウド保存が前提のChromebook。デスクトップにファイルを保管できない仕様なので、常に美しい壁紙を鑑賞できます。

ミニマリストでもないのですが、デスクトップがスッキリしていると、やっぱり気持ちいいものですね。
もちろん壁紙は、自分のオリジナル画像に変更することもできます。
不具合が起きても即、復活
不具合が生じた時にこそ、Chromebookは真価を発揮します。重要なデータが、クラウド上に保存されているからです。
実は1年ほどChromebookを使ってきて、不具合に悩まされる場面にわりと遭遇しています。
その都度ネットで調べて解決してきたのですが、ひどい時にはChromebookのリセット(工場出荷状態にもどす作業)も行いました。
「工場出荷状態」なんて聞くと、絶対に避けたい最終手段のように感じますよね。けれどChromebookなら、けっこう気軽に工場出荷状態にもどせるんです。
というのも、普段クラウドツールを利用していれば、日々の作業内容はネット上に保存されているからです(辞書データなど一部は本体保存なので注意)。
Chromebookという「ハコ」が壊れても、ハコの「中身(=データ)」に関しては、ネット上の安全なところに保管されているんですね。
実際に、どうしようもなくなってChromebookをリセットした時、あまりにもカンタンに直前の状態に復旧できて驚きました。
驚きを超えて、もはや感動するレベル。
Googleアカウントとそのパスワード、あとはWi-Fiのパスワードを入力するだけで、復旧完了。慣れれば、工場出荷状態にしてから15分で元通りです(あまり慣れたくないけど 笑)。
不具合が発生してもアタフタしなくて済むところは、「Chromebook × クラウド」最大の長所かなと思っています。だからこそ学校教育の現場で、Chromebookが採用されるんでしょうね。
以上、Chromebookでクラウドを活用するメリットを、改めてまとめます。
- パソコン本体が重くならない
- データが自動で保存される
- 複数デバイスで作業を引き継げる
- デスクトップが美しい
- 不具合が起きても即、復活
「クラウドを活用するパソコン」について、イメージが膨らんできたでしょうか?つづけて、デメリットも確認しましょう。
Chromebookクラウド利用のデメリット

メリットもあれば、デメリットもあります。
Chromebookでクラウド技術を利用するデメリットは、下記のとおり。
- 通信環境がないと使いにくい
- クラウドサービスの提供終了に振り回される
- 使い勝手は通信速度に依存する
通信環境がないと使いにくい
クラウド技術は便利ですが、通信環境がないと使えない、あるいは使いにくくなってしまいます。
これはよく指摘される問題ですね。クラウド自体がインターネット接続前提の技術なので、まぁ仕方ないのですが…。オフライン環境だと、どうしても不便を感じてしまいます。
ただ、Chromebookはオフラインで何もできないの?というと、そんなことはないですよ。たしかに制限はされるものの、意外と色々できます。
このあたりについて詳細は、【検証】Chromebook”オフラインでできること”を試してみたのページをご覧ください。
クラウドサービスの提供終了に振り回される
クラウドサービスは、サービスが終了したら別の手段を考え直さなければなりません。
たとえばクラウドサービス・Googleフォトは、今まで画像・動画について、無料・無制限で保存し放題でした。それが2020年11月のポリシー変更にともない、2021年6月からは一部有料化されることに決まったんですね。
こうなるとGoogleフォトのユーザーは、画像を保存するために別の手段を探さなければなりません。
Googleのサーバー(データ倉庫)容量も有限なので、やむを得ないのは分かるのですが…ユーザー側からすると「振り回される感」があって、ちょっとストレスですよね。
クラウドサービス利用時は「類似サービス」の情報にもアンテナを高くして、サービス終了など「もしもの時」に備えておきましょう。
使い勝手は通信速度しだい
クラウドサービスは、通信速度が遅いと途端に使いにくくなります。
これも当然なんですが、クラウドサービスの使い勝手は、通信速度に依存します。
ネット接続が途切れがちな悪い通信環境では、クラウドサービスを使ってChromebookで作業をしても、あまり集中できません。
パソコン作業にグーッと集中したい時、
「インターネット接続が切断されました」
なんて通知が来たら、さすがにイラッとしますよね。
逆にいうと、通信速度を上げれば、クラウドサービスはとても便利です。そしてChromebookも、「おまえ…ホントにあのChromebookか?」と見違えるほど、使いやすいマシンに変身します。
これは実体験に基づいた確信でして、時間や労力をかけてでも、通信周りの環境は整えるべきです。
ちなみに、わが家のWi-Fi速度はこんな感じ。

以前は 1Mbps 出ていれば「おっ、今日は速いな」という残念な通信環境でした。それがメッシュWi-Fi と v6プラス(IPoE(IPv4 over IPv6))を導入してからは、安定して200Mbpsが出るようになりましたよ。マジで快適です。
「自慢乙」と思われるかもしれません。ですが1〜2ヶ月以上の時間をかけて、通信関係の勉強をかなりしたんですよ…。それこそ初めは「え、なんで2つの業者と契約してるの?詐欺じゃない?」の状態から。笑 そのとき得た知識と情報は当ブログで発信していますので、よかったらご覧ください。
クラウドサービスの活用やChromebook購入を検討している人は、あわせて光回線などの通信環境を見直してみましょう。
クラウド活用PC・Chromebookは合理的なマシン
ページの内容をまとめます。
- メリット
- パソコン本体が重くならない
- データが自動で保存される
- 複数デバイスで作業を引き継げる
- デスクトップが美しい
- 不具合が起きても即、復活
- デメリット
- 通信環境がないと使いにくい
- クラウドサービスの提供終了に振り回される
- 使い勝手は通信速度しだい
結局Chromebookは良いの?という疑問ですが、個人的には非常に満足しています。
テクノロジーがこれだけ進歩しているにも関わらず、パソコンの(見かけ上の)処理速度がなぜ変わらないのか?という点が、昔から不思議だったんですよね。2019年末に初めてChromebookを知り「これだ!」と直感して、すぐに買ってしまいました。
時々「Chromebookは使えない」といわれますが、その要因は「世に普及していないから」ではないでしょうか。
時代が追いついてないというか…Chromebookが主流になるだけで解決される問題は、たくさんあるんじゃないかな?
2020年はGIGAスクール構想の推進により、日本の学校でもChromebookが盛んに導入されたみたいですね。今後さらにChromebookが普及していけば、どんどん使いやすくなるだろうと、個人的に予想しています。
「クラウド活用パソコン」というシンプルで合理的な思想は、「スマートフォン」級のイノベーションではないでしょうか。
あくまで一人のChromebookユーザーの意見ですが、Chromebook購入検討の参考になりましたら幸いです。m(_ _)ノシ