
Chromebookに不具合が生じた。Powerwashすると良いらしいけど、実行しても大丈夫かな?ChromebookでPowerwashを行う際の注意点を知りたい。
こういった疑問に答えます。
- ChromebookのPowerwashとは
- Chromebookが気軽にPowerwashできる理由
- Powerwash実行前にチェックしたい項目
- Powerwashの手順
この記事を書いている私は、Chromebookを400日以上使っています。
Chromebookを使っていると、不具合に悩まされる場面にも遭遇します。中には、どれだけ再起動しても解決しない、深刻な不具合にぶつかることも。
そんなときに有効な対処法が、Powerwashです。
このページでは、ChromebookのPowerwashについて触れています。
Powerwashとは何なのか?
どんな点に注意すれば良いのか?
「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないために、このページに目を通してから、Powerwashを行いましょう。
ChromebookのPowerwashとは?

そもそも、Powerwashとは何なのでしょうか?
Googleの公式ページでは、Powerwashの用語について明確に定義はされていません。ですが、どうやら初期状態にリセットする操作を指すみたいです。
Chromebook を初期状態にリセットして、再び新品のように動作させることができます。
Chromebook を初期状態にリセットする – Chromebook ヘルプより引用
上記は、Powerwashについて言及されているChromebookヘルプページ(日本語版)からの引用です。同ページの英語版は、下記のとおり。
You can make your Chromebook run like new again by doing a factory reset.
Reset your Chromebook to factory settings – Chromebook Helpより引用
上記のとおり。
factory reset と書かれていますね。
初期状態、つまり工場出荷時の状態に戻すことを、ChromebookではPowerwashと呼んでいるようです。
Powerwashが必要な場面
では、どんなシーンでPowerwashが必要になるのでしょうか?想定されるケースは、下記のとおり。
- Chromebookに不具合が生じる
- チャンネルをStableまたはBetaに切り替える
- Chromebookの使用をやめて処分する
- なんとなく気分を一新したい
こんな感じ。
一番多いのは、不具合を解決するためだと思います。

Chromebook、最近なんか調子悪いなぁ…
こんなときにPowerwashを実行すると、問題が改善する場合があります。
実際に私も、Powerwashで不具合が直った経験があります。他方、Powerwashでは問題が解決しなかったことも。Powerwashだけで解決しなかった不具合については、Chromebookの画面が真っ暗に…【電源つかない?】をご覧ください。試行錯誤の結果、なんとか修復に成功しました。
不具合に悩まされているときは、Powerwashを検討しましょう。
Chromebook、Powerwashのスゴ味

「工場出荷状態にもどす」なんて聞くと、なんだか身構えてしまいますよね。
Powerwashは、日常的に行う操作ではありません。
なので、その「身構える意識」を持つことは、大切だと思います。
しかしChromebookは、他のOSと比べると、気軽に工場出荷時にもどしやすいパソコンです。その要因は、Chromebookがクラウドを活用したパソコンだから。
Chromebookでは、データは基本的にクラウド上に保存します。なので、ローカル(パソコン本体)のデータや設定が、他OSと比べて少ないんですね。
Powerwashで初期状態にもどしても、再設定する項目が少なくて楽チン、というわけです。
とはいえ、Powerwashで何もかも元通りになるわけではありません。実際にPowerwashを実行する前に、次の項目をチェックしましょう。
- Chromebook本体の保存データ
- Chromebook本体の設定
- Chrome拡張機能やインストール済みアプリの設定
- ユーザー辞書データ
順に見ていきます。
Chromebook本体の保存データ
Powerwashにより、Chromebook本体に保存されているデータは消去されます。
必要なデータは、クラウドストレージやUSBメモリなどにバックアップしておきましょう。
Chromebook本体の設定
Chromebookの本体設定も、リセットされることがあります。
Powerwash後にスムーズに再設定できるよう、現在の本体設定はどんな感じになっているか、ザッと確認しておきましょう。
ここで「Chromebook本体の設定」とは、
- シェルフの時刻付近をクリック
- 設定(歯車アイコン)をクリック
上記で表示される設定項目です。
Chrome拡張機能やインストール済みアプリの設定
Chrome拡張機能やAndroidアプリの個別設定も、リセットされる場合があります。
こちらも事前に設定項目をチェックしておくと、後がラクです。
ユーザー辞書データ
日本語入力のユーザー辞書を活用している人は、辞書データのバックアップ(エクスポート)を行いましょう。
Powerwashによって、ユーザー辞書に登録した単語のデータは消えてしまいます。
あらかじめクラウドストレージなどに、バックアップファイルをエクスポートしておきましょう。後でそのファイルをインポートすれば、辞書データは復活します。

上図の「エクスポート」をクリックすると、辞書データのファイルをエクスポートできます。
以上のチェックを終えたら、いざPowerwash!
ですがその前に、Powerwash後の流れも把握しておきましょう。
ChromebookでPowerwashを実行した後の流れ

ChromebookをPowerwashすると、初期設定画面が表示されます。ネットワーク設定やアカウントログインなど、初期設定を進めてください。
初期設定が完了すると、いつものデスクトップ画面が表示されます。
5〜10分ほど待っている間に、以前使っていたAndroidアプリが自動的にインストールされます。シェルフに設置していたショートカットも、以前の状態に元どおり。恐るべき技術ですね…。
一通り初期セットアップが完了したら、次の設定もしてしまいましょう。
- Chromebook本体設定
- Chrome拡張機能やアプリの設定
- ユーザー辞書データのインポート
- クラウドサービスへの再ログイン
Chromebook本体設定
先述したとおり、PowerwashでChromebookの本体設定はリセットされます。
優先的に接続するWi-Fiネットワークや、ディスプレイのスリープ設定など、使いやすいようにカスタマイズし直しましょう。
Chrome拡張機能やアプリの設定
Chrome拡張機能やAndroidアプリなど、個別の設定も見直しましょう。
私の例でいうと、「uAutoPagerize」というChrome拡張機能に関して、ホワイトリスト(除外リスト)がPowerwashによって消えてしまいます。なので、Powerwash実行後はいつも、uAutoPagerizeのホワイトリストを再入力しています。
ユーザー辞書データのインポート
日本語入力のユーザー辞書データを、Chromebookにインポートしましょう。以前に登録した単語を、再び使用できるようになります。

上図のページの「インポート」をクリックすると、ファイル選択ウィンドウが開きます。あらかじめエクスポートしておいた、辞書データのファイルを選択してインポートしてください。
クラウドサービスへの再ログイン
利用中のクラウドサービスからは、ログアウトした状態になっているかと思います。サービス利用時は、IDやパスワードなどを入力してログインしてください。
Powerwash実行後の流れは、こんな感じです。
他OSと比べると、圧倒的にラクですね。
では最後に、Powerwash実行手順について。
ChromebookでPowerwashを実行する

- Chromebookからログアウトする(ctrl + shift + Q を2回入力)
- ctrl + alt + shift + R を長押し
- 「再起動」をクリック
- Chromebookが再起動します。「Powerwash」をクリック
上記のとおり。
不安でしたら、Google公式のChromebookヘルプページに沿って、一つずつ確認しながらPowerwashを行ってください。
復旧作業中は、イライラが募ると思います。
深呼吸しながら、落ち着いて、作業を進めてくださいね。
あなたのChromebookが再び快適に使えるよう、心から祈っています。