
Chromebook S330、かなり安いな。でも、この価格でちゃんと動くのか不安だ。ダメならメモリを増設したいけど…そもそもChromebook S330は、メモリを増設できるの?
こういった疑問に答えます。
- Chromebook S330はメモリを増設できるのか
- Chromebook S330の使い勝手
- Chromebook S330のメモリ不足を改善する方法
この記事を書いている私は、Lenovo Chromebook S330をおよそ1年使っています。
Chromebook S330は、価格の安さが魅力ですよね。
その分、メモリは4GBと控えめ。
ちゃんと動くのかな…?と不安な方もいるのではないでしょうか。
メモリが足りないなら増設しよう!と思われるかもしれません。
けれど残念ながら、Chromebook S330にはメモリを増設できません。
はじめにメモリを増設できない理由を、根拠とともに見ていきましょう。
Chromebook S330はメモリを増設できない

繰り返しになりますが、Chromebook S330にはメモリを増設できません。
メモリの空きスロットがなく、追加できない仕様になっているからです。
Lenovo公式の製品仕様書をチェックしましょう。
Chromebook S330のメモリは、標準・最大ともに4GB。
メモリスロットの数は「0(オンボード)」です。
オンボードとは、マザーボードにメモリが直付けされている状態を意味します。
さらに、「容量(最大)」行の※3には、下記の注意書きが記載されています。
※3 出荷時のメモリ容量を変更することはできません。本体、あるいはOSがサポートする最大容量を超えての使用はできません。
Lenovo Chromebook S330 製品仕様書 81JW0010JE/81JW0013JE/81JW0012JEより引用
以上のように、Chromebook S330にはメモリの空きスロットがなく、メモリは増設できない仕様になっています。
メモリ増設を考えていた人には、残念なお知らせですね。
4GBでちゃんと動くの?
メモリを増設できないと分かったら、ホントに4GBで大丈夫?とますます気になりますよね。
Chromebook S330を1年間使った感想を、メモリの面からお話しします。
※ワタクシゴトで恐縮ですが、少しだけお付き合いください。m(_ _)m
私は2020年1月に、Chromebook S330を購入しました。
とても楽しみにしていたのですが、購入直後から、週1ペースで電源が落ちる不具合に悩まされていました。
…いきなりマジかよって感じで、
「やっぱ通販で買わないほうが良かったかな」「Chromebook失敗だったかな…」
と、けっこう落ち込みました。
でも、大丈夫でした。
というのも、2月の下旬にふと「あれ、最近全然落ちなくなったな」と気づいたのです。
おそらくですが、2020年1月頃のChrome OSバージョンとChromebook S330の相性が悪かったのだと思います。
たまたま購入のタイミングが悪かっただけで、その後は「日常的に落ちる」不具合に遭遇していません。
その後も数回、Chromebookで作業中に電源が落ちたことはあります。
ですがこれも、特に問題ありませんでした。
要は、私の使い方が悪かったのです。
Google図形描画という、画像加工のクラウドサービスをご存知でしょうか。
実は私、タブを10個以上開いて、すべてのタブでGoogle図形描画を起動させていたんですね。
動画・画像の編集は、重い処理の代表格。
重い処理が苦手なChromebookでそんな負荷のかかる使い方をしたら、パソコンが悲鳴をあげて当たり前ですよね。。
それからは反省して、Google図形描画を使うときはタブを開きすぎないように気をつけています。
無茶な使い方をしなければ、急に落ちることはありません。
最近気になるのは、Googleスプレッドシートが重い点。
データが大量に入力されていると、ちょっと操作がモッサリします。
落ちることはありませんが、付記しておきますね。
以上のように、Chromebook S330でメモリ不足を感じる場面は、たしかにあります。
しかしそれは例外的なケースだったり、使い方が無茶だったりするため。
無茶しなければ、4GBのChromebook S330は、そこそこ快適に使えるノートPCです。
…とはいえ、やはり可能であれば、サクサク使いたいですよね。
Chromebook S330にメモリを増設する代わりに

Chromebook S330をサクサク使うには、どうすれば良いでしょうか?
メモリ不足を改善するには、2つのアプローチがあります。
- メモリ容量を増やす
- メモリ容量を効率よく使う

え?
メモリは増設できないんじゃないの?
その通りですが、メモリ容量を「仮想的に」増やす方法があります。
スワップ領域の追加です。
スワップ領域でメモリ容量を増やす
スワップ領域を追加して、メモリ容量を仮想的に増やす。
いきなりそんなこと言われても、スワップ領域?仮想??って感じですよね。
一言で説明すると、ハードディスクの一部をメモリにするのです。
本来、パソコンのハードディスクはハードディスク、メモリはメモリで別物です。
けれどハードディスクの一部を、メモリとして割り当ててパソコンを動かす方法があります。
ハードディスク領域の一部をメモリに換える(=スワップする)ため、「スワップ領域」と呼ばれます。

Chromebook S330にハードディスクは無いのでは?
おっしゃるとおりです。
Chromebook S330にはハードディスク(HDD)がなく、代わりにeMMCが実装されています。
なのでこの場合は、「ハードディスク」を「eMMC」と読み替えてください。
つまり、内蔵ストレージの一部がスワップ領域になるんですね。
スワップ領域をさらに理解したい方は、下記サイトをご覧ください。
やさしい言葉で、とてもわかりやすく説明されています。
さて、具体的なスワップ領域の設定方法ですが、かつて私が参考にさせていただいたサイトが見つかりました。こちらもリンクを貼っておきますね。
冒頭でお伝えしたとおりChromebook S330は、「物理的な」メモリの増設を行えません。
しかし「仮想的に」メモリ容量を増やすのであれば、可能です。
メモリ容量を増やしてサクサク使うため、スワップ領域を設定してみましょう。
メモリ容量を効率よく使う
2021年2月5日、不正なソフトウェアが含まれているとして、Googleは拡張機能「The Great Suspender」をブロックしました。
Lenovo Chromebook S330をサクサク使う。
2つ目のポイントは、メモリ容量の効率的な使用です。
「メモリ容量を増やす」=「収入を増やす」と考えたら、
「メモリ容量を効率よく使う」=「節約する」というイメージですね。
効率的にメモリを活用するには、Chrome拡張機能「The Great Suspender」が便利です。
The Great Suspenderは、一定時間使っていないChromeブラウザのタブを一時停止してくれます。
ブラウザを動かす際も、メモリは消費されています。
The Great Suspenderによってメモリのムダ使いを防ぐことで、メモリの効率的な使用が可能になるのです。
拡張機能を追加するだけで、特に設定もなく勝手に働いてくれるので便利ですよ。
The Great Suspenderは、一度にたくさんタブを開く人にオススメです。
リソースを効率よく配分すれば、ブラウジングがさらに快適になります。
メモリ容量を仮想的に増やす。
メモリ消費量を抑える。
メモリを物理的に増設できなくても、Chromebookにかかる負荷を減らす手段は意外とありますね。
Chromebook S330をメモリ増設なしで活用しよう

ページの内容をまとめます。
- Lenovo Chromebook S330はメモリを物理的に増設できません
- 無茶な使い方をしなければ、十分利用できるモデルです
- スワップ領域を追加すれば、メモリ容量を仮想的に増やせます
- メモリの消費量を抑える拡張機能も有効です
しばしば「初めてChromebookを使う人には、Lenovo Chromebook S330がおすすめ」と言われます。
私もこの意見に同意でして、理由は「安い・ほどほどの機能」だから。
スペックこそ高くありませんが、Chromebookの合理的な思想を体現した、扱いやすいモデルだと思っています。
メモリを増設できないからダメだ…と諦める前に、いろんな工夫を試してみましょう。

やっぱり、もうちょっと
メモリに余裕を持ちたいな…
という人は、【厳選】8GBメモリのおすすめChromebook3選 をどうぞ。