
CloudReadyを使えば、古いパソコンを再活用できるらしい。
CloudReadyを使うにはUSBが必要みたいだけど、作るのが難しそうだな…。
USBを作る手順を教えてください。
こういった疑問に答えます。
- CloudReadyを起動する、ライブUSBメモリの作成手順を解説します
- スクリーンショット多めなので、操作手順が直感的に分かります
この記事を書いている私は、使わなくなった2台のパソコンをCloudReadyでの再活用に成功しています。
CloudReadyのライブUSBを作り慣れているので、ライブUSBの作成方法を共有したいと思い、記事を書きました。
このページでは、無料で使える個人利用(Home Edition)のCloudReadyを想定しています。
またライブUSBメモリは、Chromebookを使って作成します。
Windowsマシンで作る場合の「USB Maker」には触れていませんので、ご了承ください。
CloudReadyをUSBブートするまでの手順
CloudReadyを実際に利用するまでの手順は、下記の通りです。
- CloudReadyをUSBブートするための要件を確認する
- CloudReadyのライブUSBを作る
- パソコンをUSBから起動できるように設定する
- CloudReadyを起動・初期設定する
このページでは、「CloudReadyをUSBブートするための要件を確認する」「CloudReadyのライブUSBを作る」について、スクリーンショットとともに解説します。
なおライブUSBとは、OSが丸ごと入っていて、そこから起動(ブート)できるUSBメモリのことです。
では早速、CloudReadyの利用条件から見ていきましょう。
CloudReadyをUSBブートするための要件を確認する
お使いのパソコンが CloudReadyを動かす要件を満たしているか、確認しましょう
要件
Neverware社(CloudReadyを提供する会社)の公式ページには、CloudReadyの利用要件が記載されています。下記の通り。
RAM: 2GB以上
ストレージ: 16GB以上
technical-detailsより引用
CloudReadyを使いたいパソコンのメモリとストレージが、それぞれ2GB以上、16GB以上の要件を満たしているか、スペックをチェックしましょう。
上記以外にも、次の条件が記載されています。
- BIOS設定を変更して、USBメモリから起動できる
- プロセッサとグラフィックスのパーツが、2007年以降に作られたものである
- 次のパーツを使用していない
- Intel GMA 500、600、3600、3650
以上の条件を満たしていない場合は、使用時のパフォーマンスが下がる可能性があります。
認定モデルかチェック
Neverware社の公式サイトでは、CloudReadyが正常に動作するパソコンを「認定モデル」として、一覧でチェックできるページが用意されています。
次のリンクから、CloudReadyを使いたいパソコンが動作確認済として認定されているか、検索してみましょう。
私もですが、英語が読めなければ日本語に翻訳しましょう。
ページ上で、右クリック > 日本語に翻訳する をクリックしましょう。
もし一覧に記載がない、認定されていないモデルの場合でも、試す価値はあります。
Neverware社は、次のように言っています。
“My computer is not on the list of certified devices, can I still install CloudReady on it?”
Chances are, it’s possible – while we can’t know for sure, we certainly encourage you to try!「認定済みデバイスのリストに、私のパソコンが含まれていません。CloudReadyをインストールできますか?」
Installing CloudReady On An Uncertified Deviceより引用
可能性はあります。確実とまでは言い切れませんが、ぜひお試しください!
ちなみに筆者が復活させることに成功したパソコンは、2台とも認定モデルではありません。
それでも(たまに電源が落ちる不具合はあるものの)、プライベートでネット検索・YouTube動画視聴程度の利用であれば、十分使えます。
ご自身の環境でCloudReadyを快適に利用できるか、はじめにチェックしておきましょう。
CloudReadyのUSBメモリを作る
それではいよいよ、CloudReadyのライブUSBメモリを作成していきましょう。
今回はChromebookを使って、ライブUSBを作ります。
ライブUSBの作成に必要なものは、下記の通り。
- 8GB以上のUSBメモリ
- インターネットに接続できるパソコン(今回はChromebook)
- chromeアプリ「Chromebook リカバリ ユーティリティ」
補足すると、Sandisk製のUSBは推奨されていません。
理由について詳しくは、公式ページの回答をご覧ください。
chromeアプリ「Chromebook リカバリ ユーティリティ」の入手方法は、後ほど解説します。
ライブUSBの作成手順をザックリまとめると、次の3ステップです。
- CloudReadyのイメージファイルをダウンロードする
- 「Chromebook リカバリ ユーティリティ」を追加する
- CloudReadyのイメージファイルをUSBにインストールする
それでは見ていきましょう!
1. CloudReadyのイメージファイルをダウンロードする
最初に、CloudReadyのイメージファイルをダウンロードします。
イメージファイルとは、「本体部分・中身そのもの」のファイルの集まりです。
CloudReadyのイメージファイルとはつまり、OS・CloudReadyそのものを意味します。
イメージファイルには、「isoファイル」「binファイル」などの種類があります。
CloudReadyのイメージファイルは「binファイル」ですが、zipファイルのままライブUSBを作れるので、意識する必要はありません。
次のリンクから、Neverware社の公式ページにアクセスしましょう。

アクセスしたら、上図の「INSTALL THE HOME EDITION」をクリック。

さらに下にスクロールして、画面右側の「DOWNLOAD 64-BIT IMAGE」をクリックし、イメージファイル(zip形式)をダウンロードします。
CloudReady Home Editionの利用は、無料です。
以上で、CloudReadyのイメージファイル(zipファイル)を入手しました。
次に、chromeアプリ「Chromebook リカバリ ユーティリティ」をゲットします。
2. Chromebook リカバリ ユーティリティを追加する
- CloudReadyのイメージファイルをダウンロードする
- 「Chromebook リカバリ ユーティリティ」を追加する ←イマココ
- CloudReadyのイメージファイルをUSBにインストールする
ChromebookでライブUSBを作るには、Chromeアプリ「Chromebook リカバリ ユーティリティ」が必要になります。
USBメモリを初期化(フォーマット)したり、イメージファイルをUSBにインストールしたりするためです。
キーボードの虫眼鏡キー(検索キー)を押し、アプリ一覧からchrome ウェブストアを起動します。

chrome ウェブストア左上の検索窓で「Chromebook リカバリ ユーティリティ」を検索。
提供元:google.comの「Chromebook リカバリ ユーティリティ」を選びます。

chromeに追加 > アプリを追加 を順にクリックします。
追加されたらそのまま、「アプリを起動」をクリックしましょう。
以上でお使いのChromebookに、chromeアプリ「Chromebook リカバリ ユーティリティ」がインストールされました。
次に「Chromebook リカバリ ユーティリティ」を使って、USBメモリにCloudReadyを入れていきます。
3. CloudReadyのイメージファイルをUSBにインストールする
- CloudReadyのイメージファイルをダウンロードする
- 「Chromebook リカバリ ユーティリティ」を追加する
- CloudReadyのイメージファイルをUSBにインストールする ←イマココ
さあ、もう一息です。
万が一に備え、このタイミングでパソコンに挿しているUSBメモリ、SDカードをすべて抜いておくと安心です。
USBメモリを初期化(フォーマット)します。

歯車アイコン > リカバリ メディアのデータを消去 クリック。
「USB ドライブまたは SD カードが見つかりません」と表示されたら、CloudReadyを入れるUSBメモリを挿しましょう。「選択」欄が現れます。

「選択欄」から使用するUSBメディアを選び、「次へ」をクリック。

データを退避していることを確認したら、「今すぐ消去」をクリック。
USBメモリのフォーマットが開始されます。

USBメモリがフォーマットされました。「完了」をクリック。
再び「Chromebook リカバリ ユーティリティ」を起動します(USBメモリは挿したままでオッケーです)。

歯車アイコン > ローカル イメージを使用 をクリック。
先ほどローカルに保存した「cloudreadyXXXX64-bit.zip」のファイルを選択します。

先ほどと同じように、USBメディアを選択して「次へ」をクリック。

「今すぐ作成」をクリックすると、CloudReadyがUSBメモリにインストールされます。

順調ですね。

ん?

…!?
実はインストール中に100%を超えたり、時間がマイナスになったり、異常な数値が表示される場合があります。
ただ、Neverware社も把握している現象でして、特に問題はないようです。ビックリしました。
お茶でも飲みながら、インストール完了を待ちましょう。
10〜30分ほどで終わります。

USBメモリにCloudReadyがインストールされました。「完了」をクリック。

念のためファイルアプリを開いて取り出しボタンを押し、安全にUSBメモリを外します。
完了!
お疲れさまでした。
以上で、CloudReadyの入ったライブUSBの作成完了です。
CloudReadyを起動する場合は、BIOSの設定変更が必要です。
詳しくは、すみませんググってくださいm(_ _)m
CloudReady起動まで、あと少しです!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。