
社労士試験の勉強中。
判例問題をよく見かけるけど、判例集は買うべきかな?
合格した人の意見を聞いてみたいな。
こういった疑問に答えます。
この記事を書いている私は、平成最後の社会保険労務士試験に合格しています。

受験回数は2回。
およそ2年間、通信講座を受講して、合格をつかみ取りました。
このページでは、社労士試験対策における「判例集」の必要性に言及しています。
判例集が欲しくなる心理を、掘り下げて考えてみました。
独学の方にも、参考になれば幸いです。m(_ _)m
社労士試験対策に「判例集」は必要か?

はじめに結論から。
個人的に、判例集はいらないと思います。
「判例問題」の切り口で個別に対策しても、効果的とは思えないからです。
たしかに社労士試験では、判例も覚えなければなりません。
特に労働科目において、判例・事例にまつわる問題は、よく出題されますね。
「合格」と「自分の現在地」の隔たりを見つめたとき、「判例問題で得点できていない」と気づいたのであれば、判例集を買って、集中的に苦手をつぶすのもアリでしょう。
しかし、
「社労士試験では判例問題も出題される」
↓
「だから判例集を買って勉強しよう」
こういった思考の流れは、ちょっと危険かと。
判例集という ”教材の存在” に引っ張られて受動的に学ぶのではなく、合格のために、能動的に学んでいきましょう。
特に独学の人は、要注意。
私は他資格を独学で勉強していた時、人気の問題集をネットで調べてから書店に足を運び、購入していました。そして、問題集を購入しただけで、気持ち的には9割くらい満足してしまいました。
いえ、もう少し正確にいうと、「その問題集を買わなければならない」と、いつの間にか思い込んでいたのです。焦燥感に急き立てられながら、義務として、問題集を買っていたように思います。結局、問題集は使いこなせませんでした。
独学は、とにかく不安です。
不安を紛らわすためには、検索窓に悩みを打ち込んで、同様の悩みを抱える人の経験を参考にします。
「過去から学ぶ」といえば、聞こえは良いですね。
しかしネット上の悩みは、最大公約数的に一般化されています。
つまり、ネット上の解決策が、あなたの解決策になるとは限らないのです。
今さら当たり前の話ですが、不安が大きい時には、この「当たり前」は見過ごしがちかと。
ではどうすれば、こうしたミスマッチを防げるのでしょうか?
不安と闘う
受験勉強では、不安と闘う必要があります。
独学者の不安の大きさは計り知れません。
しかし同時に、独学者に限らず全ての受験生が、なにかしら不安を抱えています。
不安の解決法に、正解なんてありません。
状況は刻一刻と変わりつづけ、不安も少しずつ変質していきますから。
社労士受験を終えた私が思うのは、「信じること」の大切さです。
「信じる」なんていうと胡散臭いですが、試験本番で「自分」と「教材」をどれだけ信じられるかが、合否を分ける1点につながります。これは実体験ですね。
使用中のテキスト・問題集を信じられないのであれば、独学はやめましょう。
私は最初から、市販のテキスト・問題集を使って社労士試験に合格する自分の姿を、思い描けませんでした。だから、通信講座を選択しました。
独学を続けるのなら、自分自身を貫いてください。
誰に何を言われてもブレない、”断固たる決意” が必要です(by 安西先生)。
その上で、自分の間違いを素直に認め、修正する対応力も持って…やはり私には難しそうですね。(*_*; 独学を選択する人を、心から尊敬します。
信じる力を勇気に換えて、不安と闘い続けましょう。
自分で考える
ネットで調べる前に、まず自分の頭で考えましょう。
先述したように、ネット情報があなたの悩みを解決してくれるとは限りません。
「ブログを書いてるお前が言うな」って感じですよね。
でも、そう思っています。
先の話に出てきた「他資格の問題集」も、”ネットでおすすめされていたから”、私は購入しました。
当時の私は、少しネットに頼りすぎていたように思います。
ネット情報に振り回されないで目的(=合格)を達成するには、目的から逆算して、タスクを細分化すると良いでしょう。
- 目的:社労士試験に合格する
- タスク:労災保険法の基準点を確保する
- タスク2:業務災害の認定問題の苦手をつぶす
- タスク3:テキストの事例・判例部分を2回どおり読む
- タスク3:過去問の事例・判例問題を解く
- タスク3:新たに判例集を買って対策する
- タスク2:業務災害の認定問題の苦手をつぶす
- タスク:労災保険法の基準点を確保する
上記のとおり。
目的から逆算すれば、今すべきことが明確になります。
「判例集を買う」選択は、数ある選択肢のうちの一つです。
判例集を買う意外にできることは、たくさんあります。
たとえ間違っていたとしても、自ら考えて出した結論には、価値があると思いますよ。
社労士試験対策に「判例集」は必要か|まとめ

重要なのは、基本です。
「判例集を買おうかな」と悩んでいる人は、まず、お手元の教材の基本的な判例を、完璧にしてください。
奇問対策は不要です。
基本を固めるために、時間と労力を使いましょう。
基礎・基本の学習は地味で退屈ですが、「当たり前の1点」を積み重ねれば、合格はたぐり寄せられます。