
社労士試験の勉強中。
国民年金法、難しいな。テキスト分厚いし、要件とか似たようなのばかりで紛らわしいし…。
社労士試験における国民年金法の勉強方法、覚え方のコツを知りたい。
こういった疑問に答えます。
- 国民年金法の勉強方法のコツについて、理解・暗記の両面から言及しています
この記事を書いている私は、平成最後の社会保険労務士試験に合格しています。

国民年金法、難しいですよね…。
「労働科目」とも「健康保険法」ともまた違う、年金科目特有の細かさに、さじを投げたくなってしまいます。
このページでは、国民年金法を学ぶ際のポイントをまとめています。
国民年金法に苦手意識を持っている人も、いるかもしれません。
けれど国民年金法の学習を頑張っておけば、厚生年金保険法の学習時に余裕が出てきます。
国民年金法で知識の貯金を作っておいて、国民年金・厚生年金保険の学習効率を、相乗効果で高めていきましょう。
社労士試験”国民年金法”の勉強方法

社労士試験における国民年金法の勉強のポイントは、下記のとおり。
- 理解→暗記
- 忘却との闘い?
順に見ていきます。
理解→暗記
国民年金制度を ”理解” してから、知識の ”暗記” に移りましょう。
”理解” するうちに、勝手に覚えてしまう知識もあります。
国民年金法は、「理解科目」か「暗記科目」か?
理解・暗記の両方が必要ですが、年金制度を ”理解” しないと、”暗記” しても意味がありません。

とりあえず丸暗記したけど、
これって結局何を言ってるんだろう…?
このように、途方に暮れてしまいますからね。
効率よく理解するためには、はじめに全体像をつかんでおく必要があります。
ざっくりと全体像をつかんでから、少しずつ知識を掘り下げていきましょう。
ざっくりとした全体像
→細かな知識
→もっと細かな知識
→さらに細かな知識
→…
この順番を意識して、学習してください。
「国民年金法の学習内容」の全体像は、テキストの目次から分かります。
深く細かな知識を追い求めるあまり、自分の現在地を見失ってしまった場合に、目次は ”道しるべ” の役割を果たしてくれますよ。
同様に、「国民年金制度そのもの」の全体像は、国民年金法第一条、つまり目的条文から分かります。
受験生にとって目的条文は、覚えなければならない ”壁” の一つ。
でも同時に、その法律を端的に表してくれる心強い味方でもあります。
”目次” や ”目的条文”を活用しながら、まずは法律の全体像をつかみましょう。
法律の全体像をつかんだら、次に各テーマの全体像をつかんでいきます。
ザックリいうと、国民年金法のテーマは、
- 被保険者
- 給付
- 費用
こんな感じですね。
そして、各テーマの全体像は、次のとおり。
- 被保険者資格の得喪
- 届出
- 老齢基礎年金
- 障害基礎年金
- 遺族基礎年金
- その他の年金・一時金
- 保険料
- 国庫負担
- 積立金
上記のとおり。
繰り返しになりますが、超ザックリです。
こうして全体・全体を押さえるクセを付けると、自分の苦手論点が明確になります。

今のところ、国民年金の「被保険者」と「費用」は、良い感じに学べている。
でも「給付」の、特に ”遺族基礎年金” はイマイチだ。
もし選択式で ”遺族基礎年金” が出題されたらアウトだから…ここは ”遺族基礎年金” を、時間をかけて学ぼう
上記のとおり。
社労士試験では各科目に基準点があるので、「得意科目を作る戦略」より「苦手科目を作らない戦略」のほうが適しています。
そして「苦手科目を作らない戦略」には、苦手論点の把握が欠かせません。
このように、常に全体像をつかむ意識を持って、まずは制度の理解に努めていきましょう。

勉強してるけど、全然理解できないんだよ…
年金制度、難しいですよね…(;´Д`)
でも難しいからこそ、「社労士」という専門職が存在します。
勉強を始めたばかりなら、理解できなくて当然です。
将来あなたのもとに訪ねてくる相談者のためにも、今、じっくり取り組みましょう。
また、たった一度の学習で完璧な理解を求めなくても大丈夫ですよ。
1周目、2周目で理解できなければ、3周、4周と繰り返し学んでください。
1周の間にほんの少しでも理解が深まれば、それって大きな前進だと思いますので。(´∀`*)
まずは年金制度の ”理解” に努めて、その後に ”暗記” 作業に移っていきましょう。
忘却との闘い?

国民年金、細かな知識が多すぎて暗記できない…
時間をかけて覚えようにも、今度は、前に学んだ労基とか雇用を忘れちゃうし…
もうどうすればいいんだ
国民年金、暗記がツライ科目だと思います。
私も最初は、こんな膨大な知識を全部暗記するなんて不可能だと思っていました。
何度も何度も、忘れましょう。
忘れたら、覚え直せばいいんです。
社労士受験の苦痛ポイントとして、覚えた知識を忘れてしまう自分への幻滅が挙げられます。
「暗記できなくてツライ」の正体は、「忘れてしまう自分の能力の低さを、まざまざと突きつけられてツライ」なのかなと。

きっと合格者はみんなスマートに学んで、最低限の労力だけで、効率よく合格しているんだろうなぁ…
いえ、全然違いますよ。
ストレスで体に不調をきたしながら、それでも無理やり机に向かって、歯を食いしばって、貧乏ゆすりしまくって、そうしてようやく覚えた知識をまた忘れて…。
少なくとも私は、こんな感じでした。
で、何度も何度も忘れると、”自分に対する期待” がなくなります。
つまり、忘れて当たり前だと思うようになるんです。
こうなれば、もう何も怖くありません。
あなたの暗記能力を妨げている要素は、「自分はできる」というあなた自身の思い込みかもしれません。
まずは、その幻想をぶち壊しましょう。
「一度覚えた知識を、試験本番まで忘れずにキープする」なんて無理ゲーです。
忘れても忘れても、淡々と学び続けましょう。
社労士試験”国民年金法”の勉強方法|まとめ

初めて年金を学ぶときには、その複雑さに気が滅入りがちです。
複雑さの一つの要因は、年金制度の改正の多さにあります。
知識がすんなり頭に入ってこないときは、(深入りは禁物ですが、)制度の背景にも思いを巡らせてみてください。
戦略的に、国民年金法を学んでいきましょう。