
社労士試験、挑戦してみようかな。
年齢別の合格率って公開されてるのかな?
社労士試験の、年齢層別の合格率データを知りたい。
こういった疑問に答えます。
- 5年分の試験データから、年代別の合格率の情報をまとめています
この記事を書いている私は、平成最後の社会保険労務士試験に合格しています。

合格した当時は、20代半ばでした。
社労士受験の挑戦を決める前には、
「合格者が多い年代は?」
「自分でも合格できるかな…」
こういった点が気になりますよね。
このページでは、厚労省や試験センターが発表しているデータをもとに、社労士試験の合格率を年代別にまとめています。
記事の前半ではデータに基づいた事実を、後半では主観的な意見を述べています。
合格者の属性データについて、「年代」の切り口から知りたい人は、ぜひご覧ください。
社労士合格率の年齢層別データ

社労士試験5年分(第48回〜第52回)の、年齢層別の合格率をまとめました。
- 5年間の全体データ
- 各年の年齢層別の比率
- 5年間の年齢層別の推移
以上のデータを、グラフとともにご紹介します。
5年間の全体データ
はじめに、5年間の合格率の全体データは、下記のとおり。
第48回 | 第49回 | 第50回 | 第51回 | 第52回 | 平均 | |
20代以下 | 9.1% | 10.0% | 9.2% | 8.2% | 12.3% | 9.8% |
30代 | 31.4% | 30.7% | 29.5% | 33.1% | 30.1% | 31.0% |
40代 | 32.3% | 31.2% | 32.8% | 31.5% | 30.1% | 31.6% |
50代 | 18.8% | 19.6% | 19.2% | 18.8% | 18.7% | 19.0% |
60代以上 | 8.4% | 8.5% | 9.3% | 8.4% | 8.8% | 8.7% |

各年の年齢層別の比率
つづいて、各年の年齢層別合格率の比率は、次のとおり。
第48回(平成28年)
第48回 | |
20代以下 | 9.1% |
30代 | 31.4% |
40代 | 32.3% |
50代 | 18.8% |
60代以上 | 8.4% |

第49回(平成29年)
第49回 | |
20代以下 | 10.0% |
30代 | 30.7% |
40代 | 31.2% |
50代 | 19.6% |
60代以上 | 8.5% |

第50回(平成30年)
第50回 | |
20代以下 | 9.2% |
30代 | 29.5% |
40代 | 32.8% |
50代 | 19.2% |
60代以上 | 9.3% |

第51回(令和元年)
第51回 | |
20代以下 | 8.2% |
30代 | 33.1% |
40代 | 31.5% |
50代 | 18.8% |
60代以上 | 8.4% |

第52回(令和2年)
第52回 | |
20代以下 | 12.3% |
30代 | 30.1% |
40代 | 30.1% |
50代 | 18.7% |
60代以上 | 8.8% |

各年の、年齢層別合格率のデータは以上です。
5年間の年齢層別の推移
5年間の、年齢層別の合格率の推移は、次のとおり。
20代以下
第48回 | 第49回 | 第50回 | 第51回 | 第52回 | |
20代以下 | 9.1% | 10.0% | 9.2% | 8.2% | 12.3% |
20代以下の平均合格率:9.8%

30代
第48回 | 第49回 | 第50回 | 第51回 | 第52回 | |
30代 | 31.4% | 30.7% | 29.5% | 33.1% | 30.1% |
30代の平均合格率:31.0%

40代
第48回 | 第49回 | 第50回 | 第51回 | 第52回 | |
40代 | 32.3% | 31.2% | 32.8% | 31.5% | 30.1% |
40代の平均合格率:31.6%

50代
第48回 | 第49回 | 第50回 | 第51回 | 第52回 | |
50代 | 18.8% | 19.6% | 19.2% | 18.8% | 18.7% |
50代の平均合格率:19.0%

60代以上
第48回 | 第49回 | 第50回 | 第51回 | 第52回 | |
60代以上 | 8.4% | 8.5% | 9.3% | 8.4% | 8.8% |
60代以上の平均合格率:8.7%

以上のデータをまとめると、次のとおり。
- 20代以下の合格率は、全体の10%前後
- 30代の合格率は、全体の30%前後
- 40代の合格率は、全体の30%強
- 50代の合格率は、全体の20%弱
- 60代以上の合格率は、全体の10%弱
さらに、
- 合格者のおよそ6割は、30〜40代
- 20代以下と60代以上の合格率を合わせても、全体の5分の1に満たない年がほとんど。
同様に50代の合格率も、全体の5分の1に満たない - 合格率について、20代以下 + 60代以上 ≒ 50代
こんな感じですね。
事実ベースでは、以上になります。
ここから先は、個人的な考察です。
あくまで主観なので、「そんな意見もあるんだな」程度にご覧ください。m(_ _)m
考察
20代以下の合格率が低い理由として、そもそも社会保険労務士を知らない人が多い気がします。20代以下の世代では「社会保険」は ”自分ゴト” になりにくく、社労士の認知率も低いのかなと。
30〜40代の合格率が高い理由は、他部署の仕事を経験した後、人事部などに異動する人が多くなるからでは?と見ています。50代も同様で、人事・総務として働きながら、仕事で得た知識・ノウハウを受験に生かしやすいのかなと。
また今後、60代以上の受験生・合格者は増えると思います。
「高齢化」や「定年年齢の引き上げ」が、環境要因として挙げられますね。
データを受けての考察は、以上です。
わりと当たり前の内容でしたかね…。
年齢層別の社労士合格戦略


ふーん
…で、私でも合格できるの?
あなたが何歳か分かりませんが、ここからは
- 低年齢層
- 高年齢層
の2つに分けて、それぞれの合格戦略を考えてみたいと思います。
低年齢層の合格戦略
低年齢層の受験生の強みは、記憶力です。
社労士試験は「暗記型の試験」と言われます。
知識を機械的に暗記すれば、それだけで得点できる問題は、社労士試験には多く存在します。
細々とした煩雑な知識を、本番までにどれだけアタマに詰め込めるか?
社労士受験において「若さ」は大きなアドバンテージだと、受験を経験した私は感じています。
その意味で、「大学生ってわりと最強では?」と思います。
厳しい大学受験を乗り越えたばかりの ”クリアな脳” と、”豊富な時間” を持っていますからね。
ただ、大学時代の貴重な時間を、社労士受験に投資して良いのか。
ここは十分に検討していただきたいなと思います。
少なくとも私にとって社労士は、片手間で合格できるような資格ではありませんでした。社労士受験には、色んなものを捧げる ”覚悟” が必要かなと思います。
低年齢層の受験生は、その記憶力をいかんなく発揮してください。
高年齢層の合格戦略
高年齢層の受験生の強みは、生きた知識や人生経験だと思います。
たとえば、介護保険料について。
40代以上の人なら、ある時点から、

うぉ!
給料から、介護保険料が差っ引かれてる…
こんな経験があるのではないでしょうか。
介護保険料は、40歳から徴収されます。
社労士試験でも問われるこの「知識」について、高年齢層の受験生は、自分の「経験」として捉えられます。「常識」と言っても良いかもしれません。
低年齢層の受験生に、この経験はありません。
あくまで知識として、

介護保険料の支払いは、40歳から
このように、一つひとつ覚えなければならないのです。
また高年齢層の受験生は、試験で問われる細かな規定や制度について、その裏側まで考えて理解できるのかなと思います。
これまでに様々なニュースに触れてきて、ご自身でも公私ともに色んな経験を積んでこられて。
受験を通じて学ぶ内容の ”裏側” にまで考えが及び、

なるほど。
この規定は、ああいうケースを想定してるのかもな
こういった深い理解ができるのかなと思います。
※20代の青二才の愚見です。ご容赦ください。m(_ _)m
高年齢層の方は、これまでの経験を、受験でもいかんなく発揮してください。
まとめ|社労士合格率の年齢層別データ

月並みですが、資格試験の合格に、年齢は関係ありません。
「どうせ自分なんて…」とふてくされる前に、「どうすれば合格できるかな?」と考えてみてください。
自分にとっての ”当たり前” も、受験生全体で俯瞰すると、相対的に ”個性” として浮かび上がってきます。
ほんの少しでも、合格可能性を上げるために。
”個性” を自覚しながら、戦略的に社労士受験に挑みましょう。