
社労士受験の勉強スタート。科目数が多いから「順番が大事」って聞いたけど、どんな順番が良いんだろう?合格者のアドバイスを聞きたいな。
こういった疑問に答えます。
- 筆者が採用した、各科目を勉強する順番
- 科目の順番を「固定」して学ぶべき理由
- 「社労士試験」と「順番」に関するその他のアドバイス
この記事を書いている私は、平成最後の社会保険労務士試験に合格しています。

社労士受験では、勉強する科目の順番にまで、気を配る必要があります。
さらに個人的には、その順番を「固定」して学ぶことで、勉強効率はより向上すると思っています。
どんな順番で、各科目の勉強を進めるべきか?なぜ「固定」が大事なのか?
その辺りについて、詳しく掘り下げていきます。
社労士試験で勉強する科目の順番

受験当時、私は、次の順番で科目を勉強しました。
- 労働基準法
- 労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法
- 雇用保険法
- 労働保険徴収法
- 一般常識(労働)
- 健康保険法
- 国民年金法
- 厚生年金保険法
- 一般常識(社会保険)
上記のとおり。
この順番で学んだ理由は、利用していた通信講座(フォーサイト)で推奨されていたからです。
なぜ、この順番が効率的なのか?
すみません。詳しい説明は、ここでは割愛させていただきます。m(_ _)m
気になる方は、フォーサイトのコラムをどうぞ。

本当に、この順番が最適なの?
「最適」かどうかは分かりませんが、一通り学習を終えて、たしかに合理的だったと思います。
アガルートアカデミーでも、同様の順番が採用されていますね。
異なる2社で採用されている事実を鑑みると、社労士受験業界では、上述の順番はスタンダードだと思われます。
一方、次の順番をオススメしている人もいました。
【1番目】国民年金法
社労士試験は科目によって難易度が違う:攻略の鍵は勉強する順番 | 士業・事務系求人サイト seekより引用
【2番目】厚生年金保険法
【3番目】労働者災害補償保険法
【4番目】健康保険法
【5番目】雇用保険法
【6番目】労働保険の保険料の徴収等に関する法律
【7番目】労働安全衛生法
【8番目】労働基準法
【9番目】労働管理その他の労働に関する一般常識
【10番目】社会保険に関する一般常識
勉強の順番に、正解はありませんね。
以上のように、社労士試験の勉強科目の順番には、いくつか「型」があります。
どの順番で学ぶかは、受験生次第。あなたがしっくり来る順番を、お選びください。
ただし、どんな順番でも、なるべく「固定」して学び続けましょう。
社労士受験の勉強科目の順番は「固定」する

社労士受験では、科目の順番を「固定」して学ぶことが重要です。
その理由は、暗記がスムーズになり、アウトプットの速度が上がるから。
順番を固定する。
これはつまり、決めた順番を守って繰り返し学ぶ、ということです。
例えば私のケースなら、「労基→安衛→……→厚年→社一」の順番を守って繰り返し学ぶ、となりますね。
順番の固定学習によって、脳内に分厚いテキストができあがります。
この「脳内テキスト」ができれば、しめたものです。
脳内テキストを作ると、知識の”位置”がハッキリします。
インプットする知識を仕舞っておく位置が明確になる、といったイメージでしょうか。
あらかじめ”位置”が決まっていれば、学習してインプットする時に、知識が迷子になりません。
それぞれの知識に「帰る場所」があるので、安心して勉強に取り組めるのです。
そしてアウトプット、つまり思い出すときにも、

あー、たしか「あの辺り」だったな…
上記のように、知識が収まっている”場所”から、ぼんやりと推測しながら思い出せます。
一冊、大きな分厚いテキストを、脳内に作っておきましょう。
最初のうちは、脳内テキストの中身が真っ白でも構いません。
そのまっさらなページを、少しずつ埋めていく。詳細に・克明に刻み込んでいく作業こそ、受験勉強なのだと思います。
そして「脳内テキスト」を完成させる上で欠かせないのが、順番を固定して繰り返す地味な学習、ということですね。
幅広い知識をスムーズにインプット・アウトプットするため、順番を固定して学びましょう。
社労士試験における勉強科目の順番に関するアドバイス

社労士試験の「順番」について、アドバイスが2つあります。
- 年金科目の順番の違いに注意
- 学習終盤は横断的に学ぶ
順に見ていきますね。
1. 年金科目の順番の違いに注意
本試験では、国民年金法・厚生年金保険法の順番に気をつけましょう。
記事の最初でお伝えした、私が採用した順番について、特に年金科目は
国民年金法
↓
厚生年金保険法
上記のようになっています。
しかし、本試験では例年、
厚生年金保険法
↓
国民年金法
このように、学習時とは逆の順番で出題されます。
先ほどの「脳内テキスト」の質が高まると、”位置による記憶”に頼るようになります。
しかし、年金科目が逆順で出題されると、頭の中が混乱してしまいます。
模試を受ける際には、

国民年金・厚生年金保険は、特に出題順に注意して解こう
このように気をつけて、年金2科目の逆順のアウトプットに慣れておきましょう。
2. 学習終盤は横断的に学ぶ
社労士の受験勉強では、知識・論点の横断整理が欠かせません。
そして横断整理の学習では、今まで積み上げてきた「順番通りに整然と覚えた知識」を、破壊・再構築しなければなりません。
「順番通りの知識」を、新たな視点から覚え直すためですね。
この横断学習には勇気が必要で、また知識がゴチャゴチャになる痛みも伴います。
本格的に横断整理学習に着手すると、一時的に模試の点数が下がることもあります。
「この直前期にマズいぞ…」と焦るかもしれませんが、まず落ち着きましょう。
これはいわば、得点が伸びる前に、ジッと力を蓄えている状態です。
その後、横断学習が進んで知識が体系化されれば、得点はグッと安定します。
最後の苦しい段階です。
横断学習は耐え忍んで、乗り越えてください。
社労士試験で勉強する科目の順番 まとめ

社労士試験では「どんな順番で各科目を勉強するか?」についても、戦略的に考える必要があります。
通学生・通信生は、受講先で指示された順番に従えばよいでしょう。
他方、独学の人は、「最適な順番」に様々な意見があることを踏まえ、自分の納得できる順番を採用しましょう。
そして「順番そのもの」に気を取られないで、「その順番でどう学ぶか?」を工夫してください。
順番を「固定」して学べば、脳内にテキストができあがり、インプット・アウトプットがスムーズになります。その意味では、順番を決めて、その科目順をしっかりと覚える作業こそ、受験勉強における、はじめの一歩かもしれませんね。
イメージの力を活用して、効率よく学んでいきましょう。